[CUPSシリーズ5]
古典力学シミュレーション
(DOS/V用ソフト付)


Bruce Hawkins・Randall S.Jones 著
福江純(大阪教育大学天文学研究室助教授) 監修
山本菊男 訳
B5・168頁・3,900円/ISBN4-303-55680-7
初版1996年9月発行


【注】Windows98以降では、多くの場合動作しません。ご注意ください。

 概 要
この本のシミュレーションはパソコンの能力を活用して講師や学生に物理学を教え学ぶ新しい機会を提供し、極めて重要な体感を育てるのに役立たせることを目的としている。テキストは読まずにプログラムを使うこともできるが、この本はその基礎となっている物理を理解し、その上でプログラムをいろいろと利用する方法のヒントを提供している。

我々はこの本に書かれているコンピュータプログラムを指すのに「シミュレーション」という用語を使っている。この用語はいろいろな物理的システムのモデルの、複雑なしばしば実際的な計算を行い、その結果をグラフィカルな(しばしばアニメーションとして)画面で出力することを含むプログラムを指したつもりである。シミュレーションの多くは数値的な出力、時には他のプログラムで解析するための出力ファイル形式のものを出すこともできる。ユーザは通例システムの各種パラメータを変更することができ、そうした場合システムがどんな動きをするかをリアルタイムで学ぶことができる。
 
 実行できるシミュレーション
GENMOT (The Motion Generator: 運動生成子)
このシミュレーションは、自由度が3までならば、どんな運動方程式でも数値的に解くことができ、その系が時間と共にどう変化していくかをいろいろな形式で表示する。力学変数やそれらの関数はすべて、グラフまたは数値のいずれででも表示でき、多様なアニメーションもつくれる。このプログラムはどんな2階微分方程式でも解けるので、ラグランジュの方法で解析した系にも当然適用できる。プログラムのままでは座標系は一般化されているが、適当な関数で座標系を変換すれば、実際の系に合ったシミュレーションがつくれる。

ROTATE (Rotation of 3-D Objects: 立体の回転)
このプログラムは、回転運動の力学変数を視覚化するようにつくられている。すなわち回転物体の3次元的な運動を、速度を速めたり、遅くしたり、あるいは逆転させたりしながら、それに応じた角速度や角運動量、あるいはトルクの変化を観察することができる。回転運動を固定座標系、および物体と共に回転する座標系のどちらでも表示できるので、両者にまたがる式の変換を理解する助けになる。このプログラムにある立体視機能によって、物理量の動きを3次元的に把握することを可能にしている。

COUPOSC (Coupled Oscillators: 連成振動子)
このプログラムは広い範囲の調和振動系を取り扱えるように設計されている。物体とそれらを1次元または2次元的につなぐバネからなる系が与えられると、このシミュレーションはその系の基本モード振動数とそれに対応する運動を計算し、問題を解くことができる。どのような初期条件を与えても、それらは成分基本モード運動に組み込まれるし、どのような初期モードを設定しても、それに対応した運動を画面に表示することができる。もしも系に外力が作用する場合は、総合した力はもはや調和しているとはいえないので、解は数値的に計算されることになる。しかし、それでもこの調和分析は、続いて起こる運動を理解し、研究するための重要なツールとして役に立つ。

ANHARM (Anharmonic Oscillators: 非調和振動子)
このプログラムは、振り子、調和振動子、非対称、立方、ファン・デル・ポール、および両端が固定され中央に質点のあるバネの振動など、いろいろな種類の振動をシミュレートする。非線形の動きに重点を置いている。プログラムでは、運動している物体やポテンシャル図と一緒に、その運動に関する最大4種類までのグラフを選んで同時に表示させられる。表示できるグラフにはx-t、v-t、v-x、ポアンカレ、およびそのリターン・マップがある。興味ある部分のパラメータ空間を調べるためのツールも用意されている。フーリエ解析もできる。共振ダイアグラムもプロットできる。エネルギーの関数として周期をプロットすることもできる。位相図やポアンカレ図の重要性を説明するプログラムも含まれている。

ORBITER (Gravitational Orbits: 重力軌道)
このプログラムは相互に引力を及ぼしあっている最大5個までの物体の運動と、その重力場の中で動く適当な数の物体の運動をシミュレートする。これらの運動を最大6個のウインドウを開いて同時に観察することができる。ウインドウには、特定の物体や質量中心を中心に据えたもの、系の外部に固定して全体を見わたすもの、および1番目と2番目に大きな質量の物体を結ぶ線に固定して共に回転するウインドウなどがある。提供されているメニューには太陽系、太陽-地球-月系、太陽-木星-衛星、太陽-地球-木星で逆行運動を説明するもの、太陽-木星-彗星、連星と彗星などの組み合わせがある。これらの系に任意に天体を追加することもできるし、座標を入力したりマウスを使ってまったく新しい系を作成することもできる。また初期条件が軌道に及ぼす影響を調べるために天体をたくさん複製することもできる。

COLISION (Collisions: 衝突)
いろいろな力のもとでの2つの物体の衝突をシミュレートする。それらには、遮蔽や打ち切りがある場合、ない場合のクーロン力、硬い球、柔らかい球(調和)、湯川、およびWoods-Saxonの力などがある。衝突は実験室系や質量中心系の両方で観察でき、運動量のグラフも表示できる。相対論的衝突の運動学や衝突断面積の議論における質量中心系の有用性についての説明も含んでいる。散乱パラメータに対する断面積をプロットし、異なるパラメータでの衝突を比較できる。


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