センサエージェント
―21世紀の環境・医療センシング―


センサエージェント調査研究委員会 編
A5・232頁・定価(本体2,600円+税)
ISBN4-303-71030-X
初版2003年9月発行


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 概 要
近年、社会のさまざまなニーズに応えるため各種センサが開発されてきている。これらセンサは半導体製造技術の進歩とともに「軽薄短小」化のみならず、高機能・高信頼性がさらに求められている。また、インターネットの進化に伴うネットワークの整備により、さまざまな環境状態を広い領域で認知する要求も出てきている。他方、いつでもどこでも必要な情報をコンピュータを用いて検索できるインフラ整備がなされ、ユビキタス社会が形成されつつある。さらに、コンピュータを人間の体の一部のように装着し、各種センサからの情報をもとにさまざまな環境認知を行い意思決定するウェアラブルコンピュータも開発されている。先の要求に応えるためには、単にセンサを高機能化し、その信号から何かを判断する手法を採用する時代は終了しつつある。積極的にエージェントなどの高度情報処理技術をセンサシステムに応用し、人間の代理としてさまざまな環境要因を認識・予測、評価・学習していくことが必要不可欠である。このような社会的なニーズに応えるために、平成12年4月に電気学会・センサエージェント調査専門委員会が設立され、その調査が開始された。本書は、この委員会をベースにし、さらに専門の研究者も加えてセンサエージェント研究委員会を設立し、広く社会的ニーズに応えるため、センサをエージェントと見なす「センサエージェント」のありかたについて執筆したものである。

人は五感によって外界を認識し、生活の知恵を獲得している。人の脳はそれらを巧みな知的処理によって生きる知恵に転換し、生命を育んでいる。しかし、人の認識範囲には時間的にも空間的にも限界がある。これらを補うものとして各種のセンサが開発されてきた。ここでは、センサとして主に化学センサを取り上げている。化学センサは、物理センサとは異なり我々の生活にあまり身近ではない。また、収集できる情報が多岐にわたり、有効に活用されてきていない。このため、検知部である化学センサを一種のエージェントとして構成し、その協調動作、自律動作を活用した環境認識システムを構築する必要がある。すなわち、近年、情報処理の各分野で応用されているエージェント技術をセンシング分野に適用し、その有効性を広める必要がある。

ここでは、まずセンサエージェントのイメージについて述べ、次に必要な既存の技術を網羅的にまとめ、最後にセンサエージェント技術の可能性と将来性を展望する。これにより、一般の技術者がセンサエージェントの概要を把握し、各自の専門を生かした応用まで踏み込むことが可能と思われる。今後は、高度で多種類のセンサが開発されることにより、ウェアラブルコンピュータの例にみられるように、誰でもどこでもセンサ情報を活用することができるようになる。センサ情報を幅広く活用するために、ここで述べるセンサエージェント技術は必須である。センサの活用と応用範囲をさらに広げるためにも、これら技術とネットワーク技術の融合は不可欠である。 (「まえがき」より)
 
 目 次
1章 IT時代におけるセンサ技術
    [1]センサエージェント
    [2]センサエージェントの位置付け
    [3]21世紀におけるセンサ技術としてのセンサエージェント

2章 センサデバイス
    [1]ITのためのセンサデバイス
    [2]ガスセンサとにおいセンサ
    [3]味覚センサ
    [4]バイオセンサ
    [5]スマートダストとボールセミコンダクタ
    [6]環境センサ

3章 センサエージェントのためのインタフェース
    [1]インタフェースと情報
    [2]センサエージェントの物理的構成
    [3]インタフェースを支えるハードウェア
    [4]プロトコル

4章 センシングシステム
    [1]センサシステムの課題
    [2]計測と制御
    [3]アーキテクチャの選択
    [4]センサエージェントネットワーク
    [5]セキュリティサービス
    [6]ロボットセンシング

5章 センシングと高度情報処理
    [1]データマイニング
    [2]電子カルテにおける医療情報処理

6章 マルチエージェント
    [1]マルチエージェントの基礎
    [2]エージェントの学習と協調
    [3]エージェントとセキュリティ
    [4]センサエージェントの構成
    [5]まとめ

7章 IT時代の環境・医療センシング
    [1]医 療
    [2]福 祉
    [3]環 境
    [4]防災、安全


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