化学に活かすコンピュータ
―基礎からインターネット、LaTeXまで―

成澤芳男(立教大学教授)・宮前雄一著
A5・224頁・定価(本体1,942円+税)
ISBN4-303-71290-6
初版1995年9月発行


 概 要
化学の学生や研究者にとってコンピュータは、もはやマニアが勉強や研究と関係なく趣味で使う時代ではなくなった。実験においてデータ整理やレポート書きに使ったり、その他研究面ではプログラムを自作してデータ処理を行ったり、市販のソフトを購入して計算したり文章を作成したり、さまざまな利用のしかたがある。コンピュータがなくては、日常生活が成り立たない時代になってきた。

著者の一人(成澤)は、長年コンピュータを用いる化学計算の研究に携わってきた。10年以上の間に開発したプログラムも多数におよぶ。そしてそれらの研究を基礎として、大学院生(宮前)の協力を得て化学のためのコンピュータの授業を行ってきた。本書はこの授業用のテキストを意図して、化学におけるコンピュータの活用法をまとめたものである。

本書は第1章〜第6章および付録からなる。

第1章はコンピュータの使いかたに関する基本的な事柄について述べ、各種プログラミング言語について概説する。

第2章はアミノポリカルボン酸の酸解離定数を用いて、各化学種の濃度分布曲線、酸・塩基滴定曲線を描かせるプログラムや、最小2乗法による曲線当てはめのプログラムの開発について述べる。

第3章はパソコンとLANとの接続について解説する。またUNIX上で動く計算化学プログラムソフトの紹介をする。

第4章はオンライン情報検索について解説する。化学のためのコンピュータの利用として計算以外の目的で重要なものの一つは、文献情報を求めることである。情報検索は、STN Internationalのデータベースを電話回線で利用する方法について述べる。

第5章はネットワーク通信についてであり、将来は学会の講演要旨や学会誌の論文投稿にも利用されるようになるであろう。

第6章はLaTeXによる文章作成と電子出版について述べる。新しいメディアを利用して論文をデータベース化するという動きが日本化学会でも起きている。

付録はコンピュータのシステムアップと環境設定といった、コンピュータを最低限使える状態から、化学の分野で高度利用できる状態へステップアップするためのハードウェアおよびソフトウェア面での解説を行う。(「まえがき」より)
 
 目 次
第1章 コンピュータの使いかたと各種プログラミング言語
     1.1 パソコン・ワークステーションの使いかた
     1.2 プログラムとプログラミング言語

第2章 各種コンピュータ言語によるプログラムソフト
     2.1 酸と塩基の定義
     2.2 EDTAおよび類似化合物の濃度分布曲線
     2.3 酸・塩基滴定曲線
     2.4 最小2乗法による曲線のあてはめ

第3章 LANとUNIX
     3.1 パソコンのLANへの接続
     3.2 文字コード変換
     3.3 UNIX上で動く化学計算プログラムソフト

第4章 オンライン情報検索
     4.1 オンラインデータベース
     4.2 検索システムの利用法
     4.3 化学情報に関するデータベース
     4.4 CASオンライン情報検索の実例

第5章 ネットワーク通信
     5.1 インターネット通信
     5.2 化学情報とネットワーク利用

第6章 LaTeXによる文章作成
     6.1 LaTeXとは?
     6.2 LaTeXのしくみ
     6.3 ドキュメントスタイルとページレイアウト
     6.4 LaTeXによる和文作成
     6.5 LaTeXによる英文作成
     6.6 日本化学会欧文誌の出版形態
     6.7 参考書

付録 NEC PC-9800シリーズのシステムアップと環境設定
     A.1 コンピュータのシステムアップ
     A.2 コンピュータの環境設定―快適な環境作りとメモリの有効利用―


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