<マリタイムカレッジシリーズ>
はじめての船しごと
海事教育機関に入学した学生が、船員としての基礎を学ぶ教科書。新書判で持ち運びやすく、カラー写真を多用しているため初心者でも分かりやすい。学生が最初に学ぶカッターやロープワークを始め、船員としての心構えやセーリング、安全の確保などについても解説。
書籍データ
発行年月 | 2017年7月 |
判型 | 新書 |
ページ数 | 136ページ |
定価 | 1,980円(税込) |
ISBNコード | 978-4-303-11110-6 |
概要
この本は「船乗り」を目指す若者が,船乗りを育てる学校に入学して最初に学ぶカッターやロープの使い方などについて,解説しました。同様のテキストは各学校で作られていたり出版もされていますが,本書はそれらを踏まえて写真を多用し,初心者でも理解できるように心掛けました。また,学校の指導者のうち,経験不足で指導に不安を抱えている人も,本書によってその不安をかなり解消できるのではないかと自負しています。
本書は,実習時に活用できることはもちろんですが,実習を思い出して復習し,技能を定着できることも心掛けました。カッターやロープの扱いについて,必要なことはできるだけ記述したつもりですが,決して全てを網羅できているわけではありません。そうした点については,今後,読者のご意見をお聞きしながら改訂していければ幸いです。(「まえがき」より抜粋)
目次
CHAPTER 1 船しごと,初めの一歩
1.1 シーマンシップ
1.2 日本人船員の伝統的精神
1.3 5分前精神
1.4 整列・敬礼
1.5 カッター
1.6 よく使われる用語
1.7 本書における写真及び表現について
CHAPTER 2 カッターの概要
2.1 カッターの分類と故障及び用途
2.2 艇体の各部名称及び属具
2.3 6メートルカッターについて
CHAPTER 3 カッター訓練の注意事項
3.1 事前準備
3.2 乗艇する前に
3.3 積みおろし作業の注意
3.4 オールの整理
3.5 乗艇時の注意
3.6 出艇時の注意
3.7 航行中の注意
3.8 着桟時の注意
CHAPTER 4 カッターのプリング
4.1 カッターの訓練の意義と艇員配置
4.2 各種号令について
4.3 漕ぎ方について
4.4 達着・回頭操船について
CHAPTER 5 セーリング
5.1 帆走理論
5.2 帆走で使われる用語
5.3 帆走各部名称(1檣艇と2檣艇)
5.4 帆走艤装
5.5 マストの収容
5.6 セールのたたみ方
5.7 帆走法
CHAPTER 6 ロープワーク
6.1 ロープの基礎知識
6.2 ロープの結び方(結索法)
6.3 スプライス(Splice)
6.4 ホイッピング(Whipping)
CHAPTER 7 安全の確保
7.1 カッター訓練の事故における対応
7.2 信号と通信
7.3 音声通話
7.4 旗りゅう信号
プロフィール
CHAPTER 1 石田邦光(鳥羽商船高等専門学校)
CHAPTER 2 二村 彰(弓削商船高等専門学校)
CHAPTER 3 久保田崇(大島商船高等専門学校)
CHAPTER 4 中谷俊彦(富山高等専門学校)/笹谷敬二(富山高等専門学校)
CHAPTER 5 鎌田功一(鳥羽商船高等専門学校)/境 善行(元鳥羽商船高等専門学校教員)
CHAPTER 6 河村義顕(広島商船高等専門学校)
CHAPTER 7 久保田崇
編集幹事 石田邦光