<北水ブックス>
プランクトンは海の語り部
―変わりゆく極域
一貫して極域のプランクトンを研究し続けている著者が、いま北極海、南極海でどんな環境の変化が起きているのか、プランクトンの調査を通して解説する。観測現場での体験、タスマニアでの留学生活など、興味深いエピソードも満載。動物プランクトンの美しい写真57枚をまとめたミニ・プランクトン図鑑も収録。オールカラー。
※内容見本はこちら
書籍データ
発行年月 | 2020年9月 |
判型 | A5 |
ページ数 | 128ページ |
定価 | 1,980円(税込) |
ISBNコード | 978-4-303-80005-5 |
目次
第1章 北極海とプランクトン
1.1 気候変動
1.2 北極海と研究の歴史
1.3 プランクトン
1.4 気候変動がプランクトンへ与える影響
第2章 プランクトンを研究するとは
2.1 研究活動とは
2.2 研究テーマの決めかた
2.3 海洋学、プランクトン学、群集生態学の関係
2.4 研究の方法
2.5 研究の実際
第3章 観測現場で体験してきたこと
3.1 実習航海
3.2 初めての調査航海
3.3 JAMSTEC「みらい」北極航海に参加
3.4 海外の砕氷船に乗る
第4章 北極海で起こっていること
4.1 太平洋側北極海の海洋環境とプランクトン
4.2 植物・動物プランクトン群集の水平分布
4.3 動物プランクトン群集の海氷衰退にともなう変化
4.4 秋季ブルームの発生とプランクトン
4.5 動物プランクトンの季節変動
4.6 太平洋産カイアシ類の定着の可能性
4.7 北極海でわかってきたこと、危惧されること
第5章 タスマニアでの研究生活
5.1 留学の意義
5.2 渡航の準備
5.3 海外の研究生活で感じたこと
5.4 日常生活で感じた文化の違いと人間性
5.5 タスマニアの動物、食、観光
5.6 南極海での調査航海へ
第6章 南極海の研究を始めて
6.1 「海鷹丸」南極航海
6.2 動物プランクトン群集とカイアシ類の南北変化
6.3 豪州のK-Axisプロジェクト
第7章 いま取り組んでいる研究
7.1 珪藻類の休眠期細胞
7.2 グリーンランドでの研究
7.3 南極海での研究
7.4 両極の比較と今後の課題
プランクトン図鑑
プロフィール
松野 孝平(まつの こうへい)
愛知県額田郡幸田町生まれ。北海道大学大学院水産科学院博士課程修了。水産科学博士。国立極地研究所特任研究員、日本学術振興会海外特別研究員(派遣国オーストラリア)を経て、現在、北海道大学大学院水産科学研究院助教。北海道大学北極域研究センター兼務。専門は海洋生物学、プランクトン学。
著書:『低温環境の科学辞典』(共著、朝倉書店)、『海をまるごとサイエンス~水産科学の世界へようこそ~』(共著、海文堂出版)、『水産科学・海洋環境科学実習』(共著、海文堂出版)。
その他
紀伊國屋書店ウェブストアで見る
楽天ブックスで見る
hontoで見る
<既刊の北水ブックス>
海をまるごとサイエンス(海に魅せられた北大の研究者たち)
出動!イルカ・クジラ110番(松石隆)
魚類分類学のすすめ(今村央)
北海道の磯魚たちのグレートジャーニー(宗原弘幸)
凍る海の不思議(野村大樹)
卓越年級群(髙津哲也)
ヤドカリに愛着はあるが愛情はない(石原千晶)
海で身体のすべてを耳にする(富安信)
AIが切り拓く養殖革命(石若裕子 編著)
道南おさかな図鑑(魚に魅せられた北大の研究者たち)